HOME MEDICAL CARE
地域で支える「在宅医療」
在宅医療を選択する方に
「いつ在宅に切り替えればいいのか」。
「家に帰ってくるといいタイミング」というものは明確にはありませんが、多くの方が家に帰ってくるだけで痛みが軽減して薬を減らせたり、入院時よりも状態がよくなったりします。
ナイチンゲールの考え方と、在宅医療の考え方はよく似ています。
ナイチンゲール
「病気とは、いかなる種類と段階にあっても回復過程にあります。そして、「看護」とは患者の生命力の消耗を最小に整えることを意味する技術、すなわち人の自然な治癒力を邪魔せず、適切に促す手助けです」
深夜に緊急コールで呼ばれた看護師の足音が響く病院より、耳を澄ますと虫の声が聞こえる自宅の方が、ゆっくり眠れます。
つねに「病人」として扱われる病院より、時折、家族のために動くことがある自宅の方が、生きているという実感が持てます。
「こんなことなら、もっと早く家に帰っておけば良かったという言葉を、今まで何度聞いたことでしょうか。
「家族に迷惑をかけるんじゃないか」というご本人の気遣いや「家族全員の生活がメチャクチャになるんじゃないか」というご家族の不安もあるでしょう。
けれども「いつか自宅に帰りたい」というご希望があるならば、諦めないでください。
治療や介護支援のための診療所や福祉事業者は地域にたくさんあります。
「いつか」は、「今」であってもいいのです。
まずは「家に帰りたい」「家に帰ってきてほしい」という気持ちを口に出してみてください。